2018年 大会レポート
安全対策
ロードレース講習会
マトリックス・パワータグの選手と今中大介さんが講師を務める
エンデューロではレース経験が豊富な人だけでなく、レース初出場の方も同じコースで走るため事故のリスクが高くなりがちです。大会実行委員長を務めるマトリックス・パワータグの安原昌弘監督は、レース前に必ず「ケガせず無事に家に帰った人が本当の勝者」とあいさつしますが、これは皆さんに安全に末永く自転車を楽しんでほしいという願いの現れです。そこでマトリックスの主催イベントでは、主に初心者を対象にロードレース講習会を開き、コースを安全に走るコツや集団走行の心得などを分かりやすく解説しています。
本大会でも試走の時間にロードレース講習会が開かれ、50人余りの選手が参加。おなじみマトリックス・パワータグのレジェンド・真鍋選手とキャプテン・向川選手が講師を務めました。 講習会では、走行前の愛車の安全点検の仕方、安全に走るコツとして「怖いと思ったときは声を出して気持ちを落ち着かせる」などの具体的な方法をレクチャー。さらに富士スピードウェイをイベントなどで何度も走り、コースを熟知する今中大介さんも加わり、コースの攻略法や事故多発ポイントの安全な走り方についてアドバイスしました。
講義後はグループに分かれ、マトリックス・パワータグの選手たちとコースを試走し、さらに理解を深めました。
メカニック
メンテ不足に由来する変速系のトラブルが多数
日ごろから自転車をキレイに保つ努力をしてトラブルを減らそう
レース直前にバイクの調子が悪いことに気がついたり、試走中にトラブルに見舞われたりして困った人のために、メカニックサポートが常設されています。プロのメカニックがスタンバイし、現場で対応できる最低限の応急処置を行ってくれます。
メカニックの添田英雄さんによると、今回多かったのは変速調整などの軽微なトラブルだったとのこと。
「おそらく日ごろからあまりメンテナンスをされていないと思われる方が多かったですね。ロードバイクはクルマで言うところのF1マシンですから、本来の性能を発揮するためにはマメにメンテナンスするよう心がけて欲しいです。多少調子が良くなくてもなんとなくは乗れてしまいますが、その状態で乗り続けると深刻なトラブルにつながりかねません」
トラブルの芽を早めに摘むには、走り終わったら汚れを拭き取るなどして普段から自転車をキレイに保つように心がけるとよい、と添田さん。 「そうすることで愛車のちょっとした変化に気づけるようになりますよ」